道路の下には、雨水や生活排水を流すための下水道管が張りめぐらされています。
普段、目にすることはありませんが、この管が詰まってしまうと、汚水があふれたり、大雨のときに街が浸水したりします。
だから定期的に清掃が必要。では、その頻度は誰が、どうやって決めているのでしょうか。

基本の計画をつくるのは自治体
下水道は、市や町が管理する公共の設備です。そのため清掃の計画を立てるのは自治体。「維持管理計画」と呼ばれるもので、どの地域の、どの管を、いつ清掃・点検するかをあらかじめ決めています。
私たち清掃業者は、この計画にもとづいて現場へ向かいます。ただし、計画だけですべてが決まるわけではありません。
計画を立てるには「中の様子」を知る必要がある
考えてみてください。管の中がどうなっているかわからなければ、次にいつ清掃すべきかは決められません。
その「中の様子」を調べているのが、現場の作業です。私たちは清掃と同時に、カメラのついた装置を管の中に入れて内部を撮影し、状態を記録しています。
計画をつくるのは自治体。その判断材料をつくっているのが、現場。
この関係で下水道の清掃頻度は決まっていきます。
現場が見ている3つのポイント
私たちが管の中で確認しているのは、主に次の3つ。
① どのくらい溜まっているか
砂や落ち葉、土砂がどの高さまで溜まっているかを確認します。
管の半分以上が埋まっている状態は、かなり危険な水準です。
② 何が溜まっているか
同じ「詰まり」でも、原因によって次に詰まるまでの早さが変わります。飲食店の多い地域では、冷えて固まった油の塊。街路樹の近くでは、継ぎ目から入り込んだ木の根。
何が溜まっているかがわかれば、次はいつ頃清掃すべきかの見当もつきます。
③ 管そのものが傷んでいないか
亀裂、つなぎ目のズレ、内部が欠けた開口、管が下がって水がたまる「たるみ」などの管そのものの状態も記録します。
詰まりがなくても、長く使われてきた管はこうした傷みを抱えています。清掃では直せない部分であり、修繕が必要かどうかの判断に直結します。
これらを写真や映像、報告書にまとめて自治体へ提出。次の計画に反映されていきます。

報告書は「ランク分け」して提出する
現場で見つけた傷みは、程度に応じてランクを付けたうえで報告書にまとめます。「ひび割れがありました」という事実に加えて、それがどのくらい深刻なのかまで示すためです。写真や映像を添えて自治体へ提出すると、自治体はこのランクをもとに、どこを先に直すか、いつ清掃するかを判断していきます。
時期を決めるのは、あくまで自治体です。私たちが「ここを早く直してください」と指定することはありません。ただし、その判断のもとになるランクを付けられるのは、カメラで管の中を実際に確認した私たちだけです。小さなひび割れを見逃さずに拾い上げることが、街の安全につながっています。
見えないところで、街の水はけを守る

下水道の清掃は、何も起きない日常をつくる仕事です。大雨の日に街が浸水しないこと。それは、誰かが管の中を見て、清掃して、記録してきた結果でもあります。
北都サービスは1981年(昭和56年)の創業以来、横浜市を中心に下水道の維持管理に携わってきました。清掃だけでなく、調査・報告まで一貫して行うことで、地域の下水道を長く安全に使い続けるお手伝いをしています。
